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【第3回北区ビジネスプランコンテスト 城北信用金庫賞 受賞】
温故知新。
昭和レトロから創る新しい日常。

椿 克美さん

株式会社ぷらっとマルシェ

​2022年度 北区CBアドバイザー

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■ビジネスプランコンテストに応募したきっかけを教えてください。

北区ビジネスプランコンテストの存在は、ビジコンの司会も務めているスピーチコンサルタントの倉島麻帆さんから「第1回北区ビジネスプランコンテストのファイナルイベントがあるよ」と教えていただきました。2018年の春のことです。

興味を引かれて会場に足を運んでみたら、コトイロの織戸龍也さんを始め、地域でよく存じ上げている方々が壇上にいらっしゃいました 。

みなさまのお話を伺いながら「なるほど」と思いました。「地域をベースにして仕事を広げるためには、こういうやり方もあるのだな」と。Facebookなどを見ていると、北区に限らず新しくビジネスを始めた人たちが色々なコンテストへの参加や、受賞のことについて積極的に情報発信していました。「これにはどういう意味があるのだろう?」とずっと考えていたのですが、その疑問が氷解しました 。

私自身、オリーブオイルの輸入販売で起業をしたのは2006年の春でしたので、2019年の第3回北区ビジネスプランコンテストにエントリーした時点で、既に15年近い個人事業主としての経験があったことになります。

けれども、2017年頃から空き家・空き部屋対策の一環として民泊事業も視野にいれつつ準備を進めていた北区での新事業を、どうやって地域のみなさまに知っていただき、広げていけるかというところで頭を悩ませていました。私は生まれも育ちも北区です。区内には旧知の間柄の方々も少なくはありません。ところが、オリーブオイルの仕事の舞台は地域に限らず広域であったので、ビジネスの面での取り組みについて、北区を意識しての情報発信はしておりませんでした 。

また、ビジコンファイナルの壇上にいたのは起業家たちだけではありませんでした。審査員席には、商工会議所や金融機関や行政など、地域経済の中核を担っている方々がいらっしゃいました。2006年に起業した時には、こちらから飛び込んでいってお話を聞いていただいていた方々が、一同に会している。しかも、みんなでこちらの話に真剣に耳を傾けてくれるのだ。ならば私もコンテストに応募して何とかファイナルまで残り、話を聞いてもらおう。ビジコンに応募した最大の理由は、このことだったのです。

■ビジコンに応募してよかったことを教えてください。

おかげさまでファイナルまで残ることができ、みなさまに私のプランをしっかりと聞いていただいて、さらに城北信用金庫賞まで頂戴し、本当にありがとうございました。

また、恥ずかしながら私はそれまでに、事業計画書や予算書などは作ったことがありませんでした。ビジコンに応募することで、そういうビジネスの入り口の基本的な事柄やビジネスの構築の仕方などを、目的を持ってしっかりと学べたのはすごく大きかったです。

北区の補助金や給付金など、公的な支援のシステムの活用法に気づけたことも大きな収穫でした。今まで資金調達は自己資金を投入すればいいのだろうと考えておりましたが、公的なシステムを活用して前に進んでもいいのだと思えるようになりました。補助金や給付金は元をたどれば私たちの税金です。でも、それを上手に活用して先々で利益や価値を生み出していければ、十分社会に還元できるじゃないかと。仕事の幅や、関わる世界がぐんと広がったように感じています。

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■ビジコンで受賞した後の事業の状況を教えてください。

残念なことに、コロナ禍でインバウンドは見込みゼロになり、プランの要でもあった民泊事業は足踏み状態が続いています。2022年6月現在、私たちはまだウィズコロナの状況にあります。今年の冬、例年でもインフルエンザなどのウイルス性の感染症が流行する時期を乗り越えて、初めてアフターコロナと言えるのではないでしょうか。その段階に向けて今から準備を進め、事業を組み立て直していきたいと考えています。

コロナ禍真っただ中だったこともあり、ビジコンで知り合った起業家仲間たちとのおつき合いはリモートが中心になりました。そのご縁もこれから徐々に温めていきたいです。

こうした逆風の最中ではありますが、ビジネスプランに掲げた「地域をまるっとボトムアップ」をできることから実践しています。区内のクリエーターさんに、赤羽駅前、志茂、岩淵エリアをつないで、大きなパッケージの中で民泊の魅力を紹介するプロモーションビデオを作っていただきました。民泊の清掃や備品管理を、内海千津子さんのほっこり~のを利用するママさんたちに今まで通り委託し、小さい規模ながらも地域での雇用創出にも努めていきたいです。合わせて茶の間Labの活動も活発にしていきたいと思っています 。

現在、王子飛鳥山の渋沢邸(曖依村荘)の庭園の中にあった茶室「無心庵」を再興するプロジェクトを進めており、関連事業において北区の補助金などを活用させていただこうと考えています。公的な支援のシステムと連携するこうした動きも、ビジコンで得た視点があればこそ初めて可能になりました。

■今回、応募する方への応援メッセージをお願いします!

初めて起業される方も含めて、ご自分なりの目的意識を持ってエントリーすることをお薦めしたいです。私自身、目的を持って参加をして、事業のベースになるところを構築でき、新たな視点を得ることができたという手ごたえがありました。

また、ビジネスのご経験が十分にある方でも、老舗の看板を背負っている方でも、新規事業を始めて5年以内であればチャレンジできるのがビジコンです。

新ビジネスの構想を地域にアピールしたい、あるいはその価値を世に問うてみたいのなら、ビジコンをステップアップのためのチャンスとして活用するくらいの勢いがあっていいと思います。

私の場合は民泊の施設としても活用できる場がありました。持っているものを地域の資産としてオープンに活用する構想を膨らませることによって、循環型社会実現のための自分なりの一歩を踏み出せました。ゼロからの一歩ではありませんでしたが、イノベーティブな一歩ではなかったかと思っています。

ビジコンは、北区の老舗の二代目、三代目が、自分たちのベースにあるものを「温故知新」的な発想で上手に活用しつつ新たな大輪の花を咲かせるための、貴重なスプリングボードにもなり得るのではないでしょうか。

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